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2022/11/21

フリーランスや業務委託で働くウェディングプランナーの請求書の書き方・作り方。請求書のテンプレート例も公開

フリープランナーの請求書

フリーランス、個人事業主、副業として業務委託のウェディングプランナーの仕事をした場合、報酬請求の手続きとして、請求書を作成してのクライアントへの送付が欠かせません。

何のために請求書を作成するのか、簡単な請求書の書き方・作り方、クライアントと打合せすべき点、請求書をクライアントに送付する際の注意点について解説・紹介します。

 

請求書とは?作成の意味やメリットは?

請求書とは、業務委託において仕事を発注した相手や、フリーランスで様々なサービスを提供した相手方(取引先)に対し、仕事を行った側が報酬を請求するための書類です。

フリーランスや業務委託で仕事をした場合には、報酬を請求する側が作成した請求書を、契約した仕事の完了後、決まった時期に、請求の相手方であるクライアントにメールや郵便などで送るのが一般的となっています。

まずは、請求書を作成する意味やメリットを確認しましょう。

取引をした相手方への権利の主張や報酬額の確認

ウエディングプランナーとして仕事を行った後に、自分が相手方に契約内容に応じた業務の提供、仕事の成果物の提出を正しく行った事実を主張し、請求する報酬額を明確に定める意味があります。

請求書を発行し提出するのは、自分が提供したサービスや品物について、「①クライアント側に確認してもらうため」と、「②サービスや品物への対価の支払いをクライアントに促す意思表示」として重要です。

取引の証拠となる書類を残し、トラブルを未然に防ぐメリットもあります。

税務上の重要な証拠書類となる

フリーランスや業務委託で仕事をした場合、通常は自分で確定申告をする必要があり、確定申告に必要な帳簿作成の資料として、請求書が売上を証明する書類となります。

会計上、経理を処理する過程の信憑性を担保する書類を「証憑(しょうひょう)」と呼び、請求書は「証憑書類」として、7年間保管すべき書類となっています。

仕事を発注する企業からしても、外注費用を計上するために、請求書は「証憑」となり、請求書の保管が必要不可欠なのです。

 

請求書の書き方は?記載すべき項目について

請求書は、インターネットでダウンロード可能なテンプレートを利用したり、ExcelやWordを使って自作したりして、作成するのが一般的です。請求書はA4一枚で印刷できる形で、請求書の題名で作成される形式が多いでしょう。

まずは、請求書に記載する項目について解説します。

題名

通常上部中央に、「請求書」の題名を分かりやすいように大きめに記載します。

請求者の氏名又は名称、住所、連絡先

通常右上に、請求者の名前や住所、連絡先といった情報を記します。

請求書の宛先

通常左上に、請求先となる社名、事業部名、担当者名などを記載します。

請求内容

請求対象となるサービスや業務の内容や品目、数量を記載します。

※「源泉徴収」について詳しくはこちらを参照してください

ウェディングプランナー業務委託契約における源泉徴収制度を分かりやすく解説!間違いが起きないよう気を付けるポイントを確認しよう
https://works.bridal-oshigoto.com/media/221020_05/

請求日(発行日)や請求書番号

請求書を作成して請求を行った日を記載し、請求書を管理しやすいように請求書番号も割り振っておきましょう。

振込先と支払い期限

振込先の金融機関情報を記載します。「いつまでに振込んでほしいか」支払い期限も、事前の打合せで確認する必要があり、決めた期日に基づき記載しましょう。

 

クライアントへの請求書の送付において注意する点

フリーランスや業務委託による仕事では、自分で請求書を作成し完成させた後には、メールや郵送で取引先クライアントに送付します。

クライアントに請求書送付の際に、注意すべき点を確認しておきましょう。

請求書の記載内容については事前に打合せでしっかり確認する

業務委託契約や提供したサービスの内容のとおりに請求書を作成するのは当然ですが、請求書の宛先・品目名などの請求内容の表現方法・請求日や支払い期限について、クライアントに事前に確認して承認を得たうえで作成しましょう。

特に初めて請求書を送る場合や、請求内容に変更がある場合には、事前に打合せしたうえで請求書を作成すれば、訂正の手間が省けますし、トラブルを未然に防げます。

また、請求書を作成するのが初めての場合や、新規の取引先の場合は、仮請求書を送りクライアントに確認してもらうと安心です。

請求書の送り方

以前は印刷した請求書を郵送で請求先に送るのが通常でしたが、現在ではPDF化した請求書をメールやビジネスチャットツールで送る方法も多くなっています。

書面にして手渡しや郵送がよいか、PDFにしてメールやチャットでの添付で構わないか…など、クライアントに送り方について確認したうえ、指定の方法で請求書を送りましょう。

請求書に押印は必要?必要ない?

請求書の押印については、無くても無効にはならないですし、脱ハンコの動きが広まっていますので今後慣習が変わるかもしれませんが、現段階では押して提出が一般的です。

意思表示の確認・偽造文書ではない事実の証明に、少しでも役に立つと考えられているからです。PDFには電子印鑑を押印しますが、念のため何によって作成した電子印鑑でもよいかをクライアントに確認するようにしましょう。

電子印鑑に抵抗がある場合には、印刷した紙の請求書に普通の印鑑で押印したものをPDF化して送る方法もあります。

 

請求書以外に、フリーランスや業務委託で関与の可能性がある書類

請求書の他に、フリーランスや業務委託による仕事の際に自分で作成や提出が必要になったり、クライアントが作成した書類を受け取る可能性のある書類についても簡単に紹介します。

見積書

業務内容によっては、請求内容の予定をクライアントに事前に知らせる「見積書」が必要です。

「委託される業務によって報酬の総額が不透明な場合」や「立替金としてクライアントに高額な宿泊費や印紙代などを請求できる場合」には、事前に最終的な請求金額を予測したいクライアント側から、見積書を要求される可能性が高いでしょう。

発注書

発注者が商品やサービスなどを発注する際に、申し込みの意思表示を明確にする目的で作成される書類です。

おなじサービスや品物の受け渡しが何度も繰り返し行われる業務では、仕事を依頼する度にクライアントが発注書を発行し、サービスや品物の内容や数を指定するケースもあります。

発注書はクライアントが仕事を依頼する「申込書」の役目を果たし、仕事を受ける側が承諾すると契約成立になります。

納品書

サービスや品物をクライアントに渡す度に、納品内容や数を記した納品書を発行する場合もあります。納品書には「相手方に納品内容を確認してもらった」事実を、証拠として残す意味があるのです。

たとえば、口頭による依頼で書面に相手が「注文した商品が何であったか」「いつ注文したか」といった記録がない場合、商品やサービスと一緒に「納品書」を送れば、発注通りに納品が行われたか取引先は確認でき、安心できるでしょう。

請求書は月一回決まった時期に、一ヵ月分をまとめた内容で送りますが、納品書はサービスや品物を提供して仕事が終わる度に発行する運用がされます。

契約書

仕事に関連する契約の内容を明確に定め、「業務委託契約書」・「売買契約書」・「秘密保持契約書」といった契約書の形で証明する書類です。

業務の内容・報酬の決め方・報酬の支払い方などを明確にし、契約の解除や更新、損害賠償についても定めておくと、トラブルの予防になるでしょう。

※「業務委託契約書」について詳しくはこちらをご覧ください

ウェディングプランナーの業務委託契約・業務委託契約書の特徴や注意点とは?業務委託契約書で確認するポイントについて
https://works.bridal-oshigoto.com/media/221020_02/

 

フリープランナーの業務委託契約書についてまとめ

結婚式場でプランナーとして仕事をしている時は、対法人の契約書や請求書の対応業務の経験がないことはほとんどでしょう。

しかし、フリーランスとして企業と取引をしてお金を支払ってもらうためには請求書の作成、確認、送付、入金確認までは必須の業務となりますので、ミスなく漏れなく行うことが重要です。

なお、Wedding Me Worksでは結婚式場とフリープランナーの契約書の締結のサポート、請求書はアナロジー社から送付するので不要と、フリープランナーの方が働きやすい環境も提供していますので、もし興味がある方はぜひお問合せください。

この記事を書いたライター

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