業務委託ウエディングプランナーが「働きたい!」と思える環境をフラットな視点と時代のスピードから実現する・笠正太郎さん
もくじ
ブライダル業界のなかでクローズドだった「業務委託のウエディングプランナーの求人」は、コロナ禍から2年、飛躍的にオープンになった。自社のインターネット戦略&広告により、多数の人材を確保する業界注目の企業・バリューマネジメント株式会社は、自社で開催する「フェス」イベントのために、多数の業務委託人材を『Wedding Me Works』を利用して確保している。なぜ業務委託プランナーの人材と能力を重視するのか?今後のブライダル業界の「人材育成」と「働き方」の観点から、マーケティング部ゼネラルマネジャー・笠 正太郎さんにお話を伺った。
ウェディングプランナーの「業務委託の働き方」についてお話してくれたひと
笠 正太郎さん・バリューマネジメント株式会社マーケティング部ゼネラルマネジャー
1978年生まれ。干支は午(うま)年。
学校法人大原学園にて教壇に立ちつつ、募集広報を兼任。 その経歴を活かし、株式会社リクルートの進学カンパニーにて、高校生への進路選択支援に従事する。
2009年バリューマネジメントへ入社後は新規開発部門にて、当時はまだ珍しかったリスティング広告で自社運用の実績を積み、2014年にマーケティング部へ異動。ペルソナマーケティングとアドテクノロジーの掛け合わせを武器に、同社ウェディング会場の売上ギネスに貢献。
高い目標を設定されても、ギネスレコードを楽しみながら達成できる秘訣は「今以上の数字を出すために常に今とは違うやり方を考え続ける」こと。
現在はウェディング系webマーケターとして、業界内でも先進的な自社集客の取り組みを行いつつ、同時に集客・広報についての講演回数は500回を超え、「会社の広報塔」としても精力的な活動をおこなっている。
笠さんが所属する「バリューマネジメント株式会社」とは
2005年創業の、施設再生を手がけるサービス企業。
国内の歴史的資源を日本の財産であるととらえ、歴史的建造物をはじめ、空き家・空きビルの再生や施設運営を手がけ「北野異人館旧ムーア亭」や「神戸迎賓館 旧西尾亭」など多数の実績を誇る。
さらに再生建造物を利用した「観光まちづくり」をミッションに掲げ、歴史的建造物の再生事業とともに、神社仏閣やレトロ建築を活用した、ブライダル事業を展開。
歴史と特徴を現代に伝える建造物を活かした地元での結婚式を叶える「ジモコン」や、グループ内の屋号が一堂に会しての「レトロ婚フェス」「はんなり和フェス」といった体験型フェス事業など、新たな集客ルートを確立。
1回のフェスで複数会場の魅力や、結婚式の楽しさそのものを体感できるイベント内容がカップルの心を掴み、宣伝だけでなく口コミでも拡散。コロナ禍に苦しむブライダル業界で、ずば抜けた自社集客力が業界内で注目を集めている。
ブライダル企業が『Wedding Me Works』を利用し人材確保を進めるメリット
Q:『Wedding Me Works』で業務委託プランナーを確保する背景とは?
A:笠さん
自社開催のフェスに際しフリー人材の募集を進めていた。本社のある関西の人材確保は進んでいたのですが、関西から見ると遠隔地である東京での人材確保に課題がありました。
課題解決として東京の人材確保は自社だけでなく、いろいろな会社の協力を仰ぎたいと考えていたんです。
『Wedding Me Works』の説明を聞いた時に、人材の戦力面・コスト面で魅力を感じた上に、「システムを活用したプランナーとのコミュニケーション」ができる点なども加点として、総合的に考えて、導入を決断。『Wedding Me Works』初期より利用を開始し、現在にいたります。
※本文使用画像はすべてバリューマネジメント主催の「ブライダルフェス」の実際の画像を使用しています。
【笠さん】
体感型ウエディングイベント「レトロ婚フェス」は全国8都道府県14会場で実施していますが、『Wedding Me Works』で支援していただいているのは主に東京開催です。
東京開催は月に1.2回開催。その日だけ、通常の週末よりも10名近い接客者が追加で必要になり、社内のヘルプだけでは人員が不足してしまうのです。
そこで、不足分を業務委託プランナーの方に助けていただいています。
東京開催のフェスのためには、スポットで多くのウェディングプランナーの確保が必要でした。しかし、東京にいる機会が少なかったり、東京でのつてが関西ほど多くなかった。
関西と同様の手法で、東京で人材を集めるには時間がかかると考えたんです。
合理的に切り分けて、東京ではいろいろな会社やサービスに協力をお願いした方がいいなと判断しました。
業務委託プランナーに接客してもらうメリットはなに?
【笠さん】
自社で確保したプランナーと、外部から確保した業務委託プランナーに入ってもらう点で1番の違いは「接客の幅が広がる」点です。
自社のプランナーは新卒メンバーの比率が多い為、業務委託プランナーの方にはいろいろな式場、ウエディングについて知っている点を強みに、自社プランナーでは案内が難しいお客様にご対応いただいているケースが多いですね。
フェスの場は通常の会場のブライダルフェアと比較して、非常に幅広い 層のお客様が来場するため、幅広い対応が必要なのです。
それこそ「フォトウェディングってなに?挙式ってどんなスタイルがあるの?」という方から「自分の理想の結婚式像がしっかりある」といった方まで、お客様のもっている情報量から熱意までバラバラです。また、挙式予定も「1ヶ月後にやりたいです」といった方から「実は3年後にやれればいいかな」とぼんやりした方まで。
さまざまなニーズを持つ方、いろいろな方向を見ている方が「フェス」には一気に来場されます。ひとつの会場を目指し、下見にいらっしゃる客層とは大きく異なっているのがわかるでしょう。
自社のプランナーだけでは幅広い客層に対応できないの?
【笠さん】
自社で育ったプランナーたちは、育ったカルチャーや教育により、得意とする客層がどうしても偏ります。自分たちの会場にないテイストやプランを求めるお客様にははまらず、せっかく幅広い集客があっても、機会を逃してしまう恐れがある。
そこで、いろいろな企業や会場出身の方たちに仲間になってもらったほうが、お客様にとって適切な情報を与えられ、お客様にとって満足度の高いフェスになるでしょう。
幅広い客層に対応するために、外部からのプランナーが必要なんです。
東京や関西で人材確保が大変なら、地方の人材確保はさらに大変では?
【笠さん】
客層以外だけではなく、地方の人材確保は非常に大きな課題です。
弊社では関西と東京含め、フェスを8都道府県で開催しているので、地域ごとにフェス当日に対応できるプランナーが大勢必要になるんです。
じつは『Wedding Me Works』をはじめ、業務委託で入っていただいているプランナーの中には「旅をしながら働く」おもしろいスタイルの働き方を確立している方もいます。
業務委託プランナーだからできる「楽しい働き方」とは?
【笠さん】
土日に地方でフェスがあるとして「金曜日に移動・土日フェスで働き交通費&宿泊費以上を稼ぐ・月曜日は1日観光をして帰宅」といった働き方です。
関西と東京のフェスでも、ゴールデンウィークなど大型連休の際には関西メンバーが東京へ、逆に東京メンバーが関西へ出張し、旅行も兼ねて計画する働き方を交互に計画している光景が見られました。滞在日程をプラス1〜2日とれれば、十分可能なワーケーション計画です。
フットワークの軽い「業務委託ならでは」の働き方だと思い、地方人材確保がプランナーにとっても楽しく、魅力的な働き方になる可能性を感じています。
ウェディングプランナーの業務委託デビューにうってつけ?イベント接客のススメ
Q:業界が注目する集客率「レトロ婚フェス」での新規接客とはどんな業務内容?
A:笠さん
好みの結婚式のテイストに合わせて「レトロ婚フェス」や「はんなり和フェス」などのウエディングフェスを、各地で開催しています。
体験コンテンツには、ドレス試着・和装試着・ウエディングメニュー試食・パーソナルカラー診断・肌診断・DIY体験などがあり、誰でも無料で体験できるのです。結婚式のイメージを膨らませ、カジュアルに「結婚式って楽しい」と感じてもらえる内容に。
情報収集コンテンツでは、結婚式準備や入籍準備について相談できるブース・新婚生活でおすすめのサービスを紹介してもらえるブース・ハネムーンについてプロに相談できるブースなどがあります。
結婚式や入籍をどのように進めていけばよいのか、スケジュール感や費用についての不安を、会場契約や下見とは関係なくラフに相談できる場です。
【笠さん】
現在、フェスで業務委託プランナーの方々にお任せしている領域は「結婚式準備や入籍準備について元ウエディングプランナーのスタッフに直接話を聞けるブース」での接客です。
基本的には「結婚式準備に不安をもっていたり、何からはじめていいかわからないお客様」に、1対1組で結婚式準備や結婚式の費用について、相談に乗っていただきます。
また、相談から見えてきたニーズに合わせ、より結婚式のイメージが広がるように自社会場の紹介も担っていただいています。
フェスやイベントの「新規接客」はどんな接客内容になる?
【笠さん】
通常の会場での新規接客業務は、報酬もそれなりに高いぶん「落とせない」プレッシャーも高いでしょう。
いっぽう、フェスでの新規接客は「気軽に、楽しく、結婚式の良さをわかってもらう」部分に重点をおいています。ブースでの接客は、会場下見の手前の段階で「結婚式ってそもそも何から始めれば?」と不安になっているお客様がメインです。
結婚式準備の進め方を大枠で説明した後に、お客様がふんわりと持っている「結婚式の軸」探しを一緒にお手伝いする流れですね。
フェスのお仕事で、接客本来の楽しさや、ブライダルの面白さを思い出して、「ウェディングが好き」だった頃の気持ちを実感して接客して欲しいんです。
客層が広い分、たとえば海外での体験や自身の結婚での経験など自身が体験経験してきた話題も、お客様との会話で役立つ場面も多く「接客での会話が役立っている」とリアルに実感できるはずです。
通常の新規接客と違ってイベント接客が「楽しい!」と感じられる理由は?
【笠さん】
フェスの接客では、各プランナーの成約率が何%といった「数字や目標」の話はあんまりしていません。また、フェスの相談で送客の際に、各会場の見積りや空き状況の確認も基本禁止にしてます。
あくまでお客様に対し「紹介した会場が気に入ったら、よかったらまた今度来てくださいね」といったスタンスなんです。
目先の数字に追われず、負担に感じず、本当にお客様の喜んでくれる提案ができるよう、ゆったりした気持ちで接客してもらう環境を重視しています。
接客を楽しんでもいいの?目標はないの?
【笠さん】
もちろん送客率は少し気にしています。
ですが、弊社は「業界での一般」」の営業スタイルと、逆の営業を実現したいんです。
コロナ禍前からブライダル業界は集客で 苦戦しており、新郎新婦の「需要」と会場側の「供給」のバランスが崩れている状況なのは気づいている方も多いでしょう。
多くの会場で学ぶ新規接客は「お客様に今日決めてもらう」スタイルだったはず。
そういった接客を長年やり続けた結果、お客様をはじめ一般の人たちにとって「結婚式の敷居」はどんどん高くなっていると感じています。
弊社はいま、高くなってとっつきにくくなってしまった結婚式の敷居を、カジュアルダウンしたいんです。だから、プランナーはじめスタッフの服装はスーツではなくオフィスカジュアルに。
入場も予約してくれたお客様優先ですが、当日に問い合わせをくださった方も参加可能です。また、同行者はパートナー以外の親や友達同士、もちろんおひとりでのご来場も大歓迎。
「結婚式の良さを、楽しさをひとりでも多くのひとにしってほしい」。そのためのフェスを、業界の代表と勝手に位置づけて、2018年から取り組んでいます。
プランナーが「楽しい」と感じる接客は、お客様にどんな効果を及ぼしている?
【笠さん】
自社主催のブライダルフェスを始めて4年が経過しました。
「結婚式の良さを、楽しさをひとりでも多くのひとに知ってほしい」をコンセプトに、ブレずに続けた結果、いま来場予約の15%は「知人からの紹介」なんです。
ブライダルフェアで「リピート」は、イベントの特質上基本的にはないのですが、弊社のフェスに関しては、お友達や知り合いから「結婚式考えてるなら、このフェスおもしろいから行ってきたら?」「私も行って楽しかったからどう?」といった口コミでの集客が数字として確立されているんです。
プランナーさんたちの「楽しい」接客による印象がお客様に大きく伝わっていると感じていますし、この取り組み姿勢がより集客の強みとして確立できると感じています。
業務委託プランナーとしてイベント接客をやってみたい!でも自分のキャリアで可能?
【笠さん】
そうですね。実は最低限の基準みたいなものは、そんなにありません。
一応、自分が面接してる場合は「プランナー経験1年」という基準のみあります。あ、自分のプランナー経験が1年あるからで、経験値の最低限の基準にしてるかもしれません。
「弊社のカルチャーにちょっとでも近い人だったらいいな」といった希望もありますが、それもマストではありません。
お客様目線で考えれば、弊社に近い考え方の方ばかりになったら、対応の幅が狭くなってしまうので、多様性といった意味でも「さまざまな育ち方、考え方のひとがほしい」と思っています。
ただ、一番重視しているのは「長い目でみて、この企業で、会場で一緒に働きたい」と考えてくれる方であるかどうかかもしれません。
業務委託も正社員も「ウェディングプランナー」はフラットにオープンに働く時代へ
Q:これからブライダル業界で「業務委託プランナー」に期待する働き方や立ち位置は?
A:笠さん
人材不足で予約枠を制限するのは大きな機会損失でしかありません。
採用難はウエディング業界の継続課題ですが、今後今以上に深刻な課題となると思いますので、多様な人材戦略の必要な時代が本気で到来したと感じています。
その意味で、Wedding Me Worksを始めとした外部人材の活用(業務委託プランナー)は、新たな解決策となると思いますので、積極的に活用するのをおすすめします。
【笠さん】
実は弊社に入っていただいている業務委託プランナーと自社プランナーで、明確な業務の住み分けはあまりない状態なんです。
というのも、初めて来た人がすんなり輪にスムーズに入れるような、受け入れ体制や教育体制ができたらなと常々考えて、環境を整えつつあります。
弊社が他社に先駆けて「業務委託で仕事を探している方にとって理想の環境」になれたらいいな、と。
業務委託の方の中でリーダー業務を担当していただいたく働き方も考えています。弊社で業務委託をしながら、キャリアアップも検討できる仕組みを整えれば、さまざまな働き方やキャリア形成も広がっていきますよね。
もちろん契約期間が短い状況では難しいので、ある程度長い目で契約し、働いてくれる場合にはなりますが。
今まで正社員が主流だったプランナーの働き方が、自由に、フラットになると、どんな効果が考えられる?
【笠さん】
個人的には、たとえば「社員とアルバイト」も立場は一緒だと思っています。「アルバイトだから業務のここまでしか担当できない」といった発想、僕はまったくないんです。
マクドナルドの例は有名ですが、能力があれば、アルバイトが店長をやってもいい。働き方のステータスや雇用形態は、能力に関係ないと考えています。
実際、世の中の流れ的には「2030年ぐらいになったら、さまざまな働き方のひとが一緒にフラットに働く環境が当たり前になっているのでは?」と考えられているわけで。
なら早く、そちらの世界にブライダル業界も移行したほうがいいのではないでしょうか。もちろん、新しい働き方へ移行する代償も出てくるかもしれません。ですが、1回やってみないとわからないですよね。
「フラット」は、自分の中で大切にしている言葉です。
だから業務委託として、いろいろな人が”縦”ではなく、”横”からすっと入ってきてほしいんです。
自分にない経験をしている人から学びたい。
学びを得るために、言いたいことを言える環境でありたいし、「入社の後先」や「会社の中でできることが多い少ない」より「向いているか、向いていないか」を重視したほうが、確実に刺激になりますよね。
プランナー同士でフラットな関係性ができる「ならでは」の光景はどんな景色?
【笠さん】
フェスでは外から入ってきたプランナーさんがポンっと入職する環境です。
お互いがフラットな立場だからこそ、自社・業務委託の立場に関わらず、プランナー同士が仲良くなったり、楽しく接客について意見交換している光景が普通に見られます。
「地方フェスへ一緒に働きに行って、終わったら旅行しよう」っていう話は先ほどもしましたが、「観光できる近場の地方フェスに行って仕事後にご飯やお酒を楽しもう」という会話もよく耳にします。
また、フリープランナー同士「秋に施工があるんだけど手伝ってくれないかな?」と協力を依頼する姿も見られます。
とくにフリーランスで働く人にとっては、弊社のフェスでの出会いが、フリープランナー同士の意見交換・情報交換の場として機能しているようです。良い光景だと感じています。
これからの『Wedding Me Works』に、そして『Analogy』に期待する業界での役割
Q:「Wedding Me Works」の人材サービスを続けて利用した率直な感想は?
A:笠さん
サービスが開始された初期から利用しており、今後も継続的に利用したい!と言えるくらい成果やサービス内容については満足しているので、東京だけでなく、色んなエリアでお力添えいただきたいです。
「こういうのあったらいいのに」という点は、スタッフアンケート機能です。
初めて入職した際、募集時のアナウンスと実際働いてみた時のギャップが必ずあるはず。また他社と自社の違いなど、助けていただいているプランナーの方の声から改善できる点があるはずと思っています。
『Wedding Me Works』をサービス開始時から使い続けた進化は?
【笠さん】
『Wedding Me Works』のシステム面に関しては、サービススタート時から利用している者としては、すごい速さでバージョンアップされたと感じています。
そもそも自分はシステムをこう作る側・新規事業を立ち上げる側なので、「新しい事業にチャレンジする」人の気持ちにすごく共感できますね。
Analogyさんの「ブライダル業界のファーストペンギン(※)」みたいな感じで飛び込んでいく姿が結構好きなんです。
スタートアップは 10点満点からの開始は絶対にないんで、長い目で見ながら利用していました。
むしろ「1番当初から関わらせてもらえる立ち位置にいる」立場に感謝しつつ、利用しているのですが、現在はその視線を差し引いても機能がとても充実してきましたよね。
(※)ファーストペンギンとは
「ファーストペンギン」とは、集団で行動するペンギンの群れの中から、天敵がいるかもしれない海へ、魚を求めて最初に飛びこむ1羽のペンギン。転じて、その“勇敢なペンギン”のように、リスクを恐れず初めてのことに挑戦するベンチャー精神の持ち主を意味する。
システムに「アンケート機能の必要性」はどんな時に、なんのために感じる?
【笠さん】
『Wedding Me Works』の機能改善希望で挙げた「アンケート機能」は、業務委託において、発生側と受注側の関係性の構築に必要だと感じています。
お互いに仲間だと感じたり、一緒に働くのに心地よい環境だと感じるには「初めまして」の関係が多い『Wedding Me Works』では、どうしてもお互いの本音が見えにくいんです。
「こういうの困りました」「こういうのあったらいいです」といった声があると、僕らが改善できるでしょう。
企業側目線でどうしても気づけない部分に、率直な声を聞けるツールが欲しいなと思います。
率直に、耳の痛い意見を言ってくれるひとって、すごくありがたいなと思うんです。
しかし、口に出して言えるひとでも、本当は10あるうちの2から3ぐらいしか出せないケースがほとんどでしょう。無理やりこじ上げて聞くと関係性の悪化も考えられます。
氷山の一角にならないよう、無理なく意見が吸い上げられる「アンケート機能」はぜひ検討していただきたいです。
業務委託の働き方に踏み出したいウェディングプランナーにエールを贈るなら?
【笠さん】
業務委託の募集はブライダル業界が小さくクローズドでやっていましたが、コロナ禍がきてオープンになりました。
直近の2年間で、企業ホームページやSNSなどで業務委託求人は大きく公開され、掲載されはじめています。
弊社の事例が「業務委託」を武器に、ウェディングプランナーの新しい価値と働き方を作っていくのに参考になったらいいですね。
発想を変えて働けば、ほんとうにフリーランスの可能性は大きいはずです。
あともうひとつ。
コロナをきっかけに、ブライダル業界を抜けた人は結構いるのですが、業務委託として戻ってきている方も多いんですよ。辞めてから「ウエディングロス」「ブライダルロス」を感じている方、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。
ウェディングプランナーの仕事は、ふたりの人生に寄り添って、やりがいを感じられる仕事ですし、刺激的な仕事です。
通常のオフィスワークなどに転職した際、物足りなさを感じる人が、一定でブライダル業界に戻ってくるパターンは、本当に多いと感じています。
働き方が大きく変わって「正社員でなくても働ける」選択肢があるいま、ウェディングプランナーはライフワークとなる働き方として候補に入る職業だと思います。
せっかく「手に職」に近いぐらい技術を知識を持っているのに、そのまま封印してしまうのはもったいない。多分「できない」のは昔の「正社員でないとダメ」の働き方。
業務委託の働き方を検討すれば、「ウエディングプランナーとしての自分」を捨てずに生きる道への可能性は、広がるはずです。
今後『Wedding Me Works』のサービスに、Analogyの果たす役割に期待する点は?
【笠さん】
いままでウエディング業界の人材確保、人材戦略の観点でお話させてもらいました。
自分自身の考えは、Analogyが提唱している「ブライダル3.0」の考え方に、かなり共感しています。
この国の「結婚式」というセレモニーの文化を、時代に合わせてアップデートする必要がきていると思っているので。自分の立ち位置で、Analogyと一緒にできる仕事は、たくさんあると感じています。
これからもAnalogyらしくアップデートし、ロジカルに事業展開を進めていけば、弊社との親和性も高いはずです。これからもご一緒したいと考えています。
一度離れてしまったひとにとって、ブライダル業界がもう一度「働きたいと思える環境」に「戻す、整える」ための役割を一緒に担っていただきたいですね。