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2023/11/08

新卒からブライダル業界を経験した人材のセカンドキャリアについて考える

こんにちは、アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

当社で運営している結婚式場とウェディングプランナー経験者の業務委託マッチングサービス「Wedding Me Works」での事例から、ブライダル業界経験者のセカンドキャリアについてをお送りします。

 

セカンドキャリアとは

・セカンドキャリア
人事労務用語で「第二の人生における職業」を意味する。用語としては定年後や脱サラ、育児を終えた後などのキャリアを指す(参考:https://schoo.jp/biz/column/993

終身雇用が当たり前だった時代では定年退職後の再雇用を意味することが一般的でしたが、すでにそれも崩壊し転職も当たり前になった昨今では、業界や職種によってはもっと若いうちからセカンドキャリアについて考えなければいけなくなってきていると言えます。

最もわかりやすいのがプロスポーツ選手。プロ野球選手は約30歳、プロサッカー選手は約26歳が引退時の平均年齢と言われており、世の中の定年と比べても30年以上早くに現役を引退することになります。

引退後に監督や指導者、解説者になれる人はその中でもほんの一握りであり、多くは全く別の業界や職種に転職していきます。それまでスポーツ一筋で生きてきた人たちが引退後にどのような職業につくのか、その後の人生を生きていくのかは課題とされているようで、そういったプロスポーツ人材の引退後のセカンドキャリアを支援しようという動きもできています(参考:https://www.softbankhc.co.jp/press/press_release/article/21)。

プロスポーツ選手に限らず現役適齢期がある職種は他にもあり、ブライダル人材もその中の1つじゃないかと思うんですよね。

ブライダル業界を経験した人がその中で得られた知識やスキルを活かしてどのようにして次のステップに進むのかについて、体系化されたものもなければこれまでもあまり語られることはありませんでした。

なので、ちゃんと考えてみようというのが今回のテーマです。自分の中でも明確な解が出ているわけではありませんので、その点はご了承ください。

 

ブライダル人材に適齢期はあるのか?

ブライダル人材の式場勤務プレーヤーとしてのピークは狭く見れば「26-30歳」くらいで、広く見ても±3歳くらいだと言えるでしょう(個人的な意見です)。

今のビジネスモデルや商品・サービス、働き方を前提とした場合、上記年齢をピークと考えているのは以下のような理由からです。

  • 顧客と自身の年齢差が広がること
  • 自身の体力は落ちてくるので式場業務で求められるハードワークがきつくなること
  • ライフステージが変化するのに給与が上がらないこと

もちろん、元プロ野球選手が山本昌投手が50歳まで現役だったように、またある式場では60歳を超えて今もなお現役で活躍し続ける凄腕プランナーもいるように、例外もあります。

しかし、現状では多く人が35歳くらいまでにセカンドキャリアを迎えており、それまでにどういった準備をしておいた方がいいのか考えておいた方がいいと思うんですよね。

 

ブライダル人材のセカンドキャリアの選択肢と課題

では式場勤務の現役(接客業務の役割を期待されるポジション)を終えた後、何をしているのでしょうか?

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①式場の管理職や支配人になる

このパターンが一番多そう。

ただ現状では給与、ハードワーク、土日勤務必須の面は解決しないことがほとんど。また、日本全体というくくりで見れば今後式場が増えることはなく支配人の総数は減っていくはずなので、そもそも職種としての枠が減っていくことになる。

②異業種・異業界に転職する

最近はかなり増えてきていそう。特によく聞くのは人材紹介CAやWEB/IT業界の営業、業界問わず事務職など。

これは転職する人にとっては特に大きな課題ではないものの、接客・営業以外のスキルがほぼゼロなので転職時の業界や職種の幅が限定されるケースが多い。一方、業界や企業にとっては一度他業界に転職すると高確率でもう戻ってこないことがけっこう致命的(これは来週のメルマガで詳しく書きます)。

③社内の別部署に異動する

式場勤務から本社の人事やマーケ、企画などの部署へ異動になるパターンで、特に産休・育休復帰後の人が多い印象。

異動先部署で必要な専門的技能を現役中に習得することなく異動するので一時的にパフォーマンスと給与が見合わなくなること、社内の企画部署等の人数枠はそもそもそんなに多くないので、数が増えると人員過剰なコストセンター化しやすいことが課題。

④独立する

フリープランナーになる、式場向けのコンサルサービスを提供する、など。これまでの経験を活かして別の形で業界内で働くパターン。

これも独立する人にとっては働く時間も自分の時間単価も自由に決められるメリットはあるものの、現実問題として需要に対して供給が多すぎるのですでに飽和してしまっていることが課題。

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多い順番はこんな感じかなと。

生涯現役の方は多くはなく、というか自分の直接の知り合いには今のところ一人もおらず、何かしらの形でプレーヤーからのセカンドキャリアを迎えていますね。

 

キャリアの踊り場をつくることも選択肢の1つになった

業界経験者の様々なキャリアを俯瞰で見た場合はこれまで書いた通りですが、では今の何が課題でどこをどのように解決することであるべきキャリア設計をしていけばいいのかをデザインするのは意外と難しい。

ただ、様々な論点を集約すると

  • 業界にとって、ブライダルがキャリア設計における通過業界になってしまっていること
  • 働く人にとって、最初からセカンドキャリアを考えている人が少ないこと

この2点は明確に課題だと思ってて、これを解決することで業界に出入りする人材の多様性は上がるのかなとは思っています。

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1つの事例を紹介します。

今弊社ではWedding Me Worksというサービスで結婚式場とフリーランス・副業プランナーの業務委託マッチングを運営していますが、ご登録いただいている方で、これは今後増え活きそうなキャリアの作り方だなーと思う方がいるんですよね。

その方は元大手式場のプランナーで、今は週末は式場で新規をしつつ平日は新しい領域の勉強をされています。

これすごくいいと思っていて、

  • プランナー経験を活かした仕事で稼げる
  • 平日は自分の時間は取れて新しいスキルの土台を身につけることができる
  • 後に異業種転職してもブライダルで培われたスキルを寝かせることなく新しい領域に進める

これらの点で、キャリアの踊り場というか、セカンドキャリアへなめらかにステージ移行ができると思うんですよね。

ブライダル業界で得られる経験やスキルは希少性は高いものの汎用性が低いので異業種転職時は未経験扱いになりやすい。そのため転職直後は一時的にキャッチアップのために大きな負荷がかかり、また転職時の選択肢も狭まりやすいことが多いです。

これに対して、一時的に新しい知識習得を時間を設けてブライダル×何か他のスキルを持つ人材になることで、今後の可能性をより広げられるんじゃないかなと思っています。あとどれくらい今の状態を続けられるのかはわからないですが、今後1つのモデルケースのようになっていくといいなと思っています。

Wedding Me Worksを作った当初の目的は結婚式場のリソース不足を解消できるサービスと考えていましたが、プランナー経験者のセカンドキャリア形成にも役立つ可能性が見えてきたので、今後も様々な角度から事業成長を目指したいなと思った話でした。

 

ブライダル業界経験者のセカンドキャリアについてまとめ

他の業界だと最初からその業界やその会社での仕事で何を得たいか、その次に何をしたいか、などを考えて、目的をもって就職することってけっこうあるんですけど、ブライダル業界だとあまりそのようなきっかけの話は聞かないなと思うんですよね。

最初から次のステップを見据えるという考え方が世の中に受け入れらるかはわからないですが、選択肢が増えることで人材の多様性があることのメリットは大きいので、様々な場所でその点については引き続き発信していこうと思います。

今回の記事の中でもご紹介したような業務委託案件での働き方に興味がある方、自分だったらどんな働き方ができるのかとお悩みの方は、ぜひお気軽にお問合せください。

この記事を書いたライター

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