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2023/09/29

フリープランナーの稼働時間は?出退勤は自由?

こんにちは、アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

当社で運営している結婚式場とウェディングプランナー経験者の業務委託マッチングサービス「Wedding Me Works」での事例から、業務委託で稼働するフリープランナーの稼働時間や出退勤についてをお送りします。

 

労働時間に関する法律

正社員などの雇用契約の場合

原則は労働基準法第32条で1週間40時間、1日8時間と決まっています。また、一定の条件を満たした場合には1ヶ月を平均して1週40時間にする制度(1ヶ月単位の変形労働制)や1年の労働時間を平均して1週40時間にする制度(1年単位の変形労働制)があり、これを超える労働を法定時間外労働と言い、いわゆる残業ということになります。

業務委託契約での稼働の場合

民法上には業務委託契約に関する規定はなく、民法に規定のある「請負契約」「委任契約」「準委任契約」のことを指すのが通常です。
業務委託契約を締結した個人には労働法が適用されないため、法定労働時間の概念もなく、当然に残業という考え方もないため、残業代の支給もありません。
また今回のテーマからは外れますが、賃金ではなく委託料の支払いとなるので、最低賃金の規定も適用されません。

 

案件別の稼働時間の目安

新規接客案件の場合

接客開始の1時間前くらいには出勤してアサインの確認や顧客情報の読み込みなどの事前準備、最終接客終了後に30分~1時間前後の事務処理をしてから退勤するが一般的です。

例を挙げると以下のような時間の稼働となります。

  • 午前1組だけ新規接客する場合:8時30分出勤~13時退勤
  • 午後1組だけ新規接客する場合:12時出勤~16時30分退勤
  • 午前と午後の2組新規接客する場合:8時30分出勤~16時30分退勤

ほとんどの案件が稼働時間にかかわらず接客組数・成約組数で報酬額が決まるので、長時間の接客したからと言って報酬が上がるわけではありません。

施行担当案件の場合

打合せがある場合のみ会場に出勤し、打合せ開始前30分~1時間に出勤して事前準備、打合せ終了後に30分~1時間前後の事務処理をしてから退勤するが一般的です。

また、最近はZoomなどを使ったオンラインでの打合せOKの案件もあるので、その場合は自宅で業務を行うことも可能です。

施行担当案件も基本的に1組当たりいくらという報酬設定になっているので、長時間の打合せを行ったから報酬が上がるということはありません。

イベント案件の場合

イベント開始30分~1時間前に集合、イベント終了後30分~1時間以内に解散、ということがほとんどです。

主催者やエリアによってイベント開催時間は異なるものの、ほとんどの場合で9時~18時の間には収まるので、その範囲内での稼働時間になると考えておけばOKです。

その他の案件の場合

案件によるので一概には言えませんが、接客案件の場合はドレスでもフォトウェディングでも出勤時間は事前にクライアントから指定されます。

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上記の通り、接客案件の場合はお客様の都合に合わせるという業務内容となるため基本的に出勤時間は指定されます。

しかし、雇用契約のように出勤時間と退勤時間が明確に決まっているわけではないので、完全に自由というわけではありませんが事前にクライアント(とお客様)と合意が取れていれば、比較的融通は利かせやすいと言えます。

 

業務委託契約での稼働で注意すること

冒頭でも書いたように業務委託契約は雇用契約とは対象となる法律も内容も異なります。
業務委託契約を交わした場合であっても、実質的に雇用主と労働者の関係性があると判断されると雇用契約であると認定されてしまう可能性もあり、その場合はペナルティを受ける場合がありますので注意しましょう。

  • 業務委託契約では指揮命令権はない点
  • 報酬の対象は仕事の成果や遂行であり、労働時間ではない点

特にこの2点は注意が必要で、もし業務委託契約の実態が雇用契約だと認定された場合のペナルティとしては、企業側に以下のような対応を迫られる可能性もあります。

  • 社会保険・労働保険へ遡っての加入や、保険料の支払い
  • 最低賃金を下回る場合は差額賃金の支払い
  • 未払い残業代の支払い
  • 有給休暇の付与 など

 

業務委託フリープランナーの稼働時間についてまとめ

業務委託案件メインのフリープランナーとして働く場合の案件別の稼働時間についてまとめました。

雇用とは違い決まった時間に出社して決まった時間に退勤するわけではありませんが、接客の時間に合わせて稼働することは求められます。新規接客、施行担当、イベントと案件によって1日当たりの稼働時間は異なりますが(同じ案件種別でも企業や会場によっても異なる)、おおよその目安にしてもらえればと思います。

今回ご紹介したような業務委託案件での働き方に興味がある方、自分だったらどんな働き方ができるのかとお悩みの方は、ぜひお気軽にお問合せください。

この記事を書いたライター

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