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2023/12/21

ブライダル業界経験者はこれからの時代にどのように自己成長の機会をつくっていけばよいか

こんにちは、アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

当社で運営している結婚式場とウェディングプランナー経験者の業務委託マッチングサービス「Wedding Me Works」での事例から、ブライダル経験者がこれからの時代にどのように自己成長の機会を作っていけばよいのかついてお送りします。

 

働き方改革に伴うブライダル業界の労働環境の変化

働き方改革の流れからか、ブライダルの労働環境もかなり改善されてきているように感じていて、式場勤務の場合でも以前と比べて超絶ハードワークや高い離職率と言ったことはあまり聞かなくなってきました。

全てのブライダル企業と関わりがあるわけではないですが、以下のような話はよく聞きますね。

・定着率の向上(離職率の低減)を目指している企業の話

常識的な残業時間になり、また産休育休からの復職率も高まってきた、さらに土日の有給も条件付きで使うことができる、そしてリモートワークも少しずつ浸透してきている。ハードワークすぎて特に繁忙期などは倒れましたとか精神的に疲れましたとか、結婚を機に仕事を続けられなくなりましたなどの話はかなり減ってきたように思います。

・労働環境の改善している企業の話

他業界と比較するとまだ遅いながらも業務効率化も進んできてはいます。紙台帳→システム利用、メール→チャット、顧客ファイル→AMSの活用、など。

・組織設計を少しずつ変えている企業の話

新規/打合せ(施行)の分業に代表されるように、業務の細分化と専門組織化が進んできています。電話予約専門のコールセンター、マーケティングや商品企画専門の部署など、式場の中でメンバーですべてを担ってきたころと比べて、専門的なことは専門の組織で、という流れになってきていますね。

また最近では、社内のみならず外部リソースの業務委託活用も増えてきています。

このように、1人1人の役割がより明確になり、長く働きやすい労働環境が整ってきた(そういう会社が増えてきた)と思います。時代の流れと言えばそれまでですが、明らかに異なるフェーズに入ったなと感じますね。

 

働き方の変化によって実は失われたこと

上述の通り、従事者目線では長く働きやすい環境になったこと、企業目線だと適材適所の人材配置と組織構造によって事業運営を効率化できたことは、働き方改革による恩恵だと思います。

しかし、業務の細分化によって結婚式のすべてを網羅的に経験している人材が減っている、また残業時間コントロールによって顧客への提案を深く考える機会が失われている、これもまた一方で事実だと思っています。

例えば、プランナーをメインでやっていたけどアテンドもキャプテンも全部やってましたみたいな人って最近あんまり聞かないなぁ、と。今の30代後半から40代くらいの方だと経験されている方もけっこういた気もするんですけども。

プランナー経験3年だけど新規しか知りませんとか、営業は苦手でほとんどやったことありませんとか、普段は施行に立ち会わないのでパーティのオペレーションはよくわかりませんとか、ドレス着せたことないです、とか。

専門性は高いが網羅性が低い人材が増えた、という感じでしょうか。

企業目線で言えば、新規を抜群に取れる人は新規だけやってもらった方が会社にとっての貢献度は最大化しますし、他の領域でもその人の持つ特性が最大限発揮される業務を担ってもらった方がよいので、その業務配分の考え方が間違っているとは思いません。

ただ、結果的にブライダル業界にいながらその一部にしか触れたことがない、会社の方針によって触れる機会もない人が実は増えているのってどうなんでしょうね?とも思うんですよ。

 

スキル習得にはインプットとアウトプットの質と量が必要

何か新しいスキルを身につけるには相応量&質のインプットとアウトプットの経験が必要です。

まずインプットは頑張ればまぁ何とかなります。ネット記事を読み漁る、セミナーに参加する、本を読む、SNSやYoutubeなどで話を聞くなど、やれることはたくさんあります。

しかし、アウトプットの訓練はブライダルだとできないんですよね。新規も打合せも施行も1人でできることはほぼない。もし練習しようと思っても会社の業務以外でやろうと猛烈に大変。ここがマーケティングやデザイン、プログラミングと違って難しいところ。

よくわかるブライダル!みたいな本を100冊読んだりドレス着せ方動画を100本見ても、1回も接客したことなかったり一回も着せたことないとやはりスキルは身につかないわけです。

なので、もし今後も業務の細分化が進んでいくとなると、自分の業務範囲以外の経験をどうやって積んでいくかは一人一人が考えなければいけなくなっていくことになると思います。ある程度の規模以上の結婚式場運営企業で細分化・役割が明確化された組織で働いている方は特にですね。

 

フリープランナーアシスタント(師弟関係的マネジメント)も成長機会の1つ

このような働き方の改善と業務の細分化に並行して起こっている流れとして、フリープランナーの増加があります。ここ数年で特に増えてきていて、今の市場ではプランナーの中でも人気差は出始めていると感じています。

フリーランスになると、基本的に結婚式のプロデュースにかかわる業務をすべて自分でやることになるます。会場探し・交渉、ベンダー探し・交渉、見積りや提案に使うデザインフォーマットの準備、SNSの更新、HP制作、施行当日の搬入・設営、など多岐にわたりますので、先ほどの細分化&専門化された企業内の働き方とは対極になるわけです。

最近人気プランナーの方がアシスタントを雇ったり業務委託で仕事を別の方に依頼するケースも増えてきているとも聞くので、その場合は師弟関係的なマネジメントになりそうです(人にもよるけど)。この場合、結婚式場企業での実務経験とは真逆で、様々な幅広い業務を経験することになります。

 

自分の成長機会をどこに求めるか?

ここまで書いたように「ブライダル業界で働く」と一括りにはできないほど多様化する働き方において、自分の成長機会をどこに求めるかを自分で考えて決めることは、より重要度を増していくと考えています。

  • 企業内のプランナー:業務細分化、専門性、合理的・効率的
  • フリーランスorそれに近いプランナー:業務は幅広く、網羅性、クリエイティブ

世の中の大企業対ベンチャー論争に似ている気もしますが、このように同じ名称の職種で表現されてもその実態は大きく異なるように変わっていくと思います。

もちろん、どちらが優れているという話ではなく、働き方や得られるもの、顧客に提供するものが全然違うのだからこれから何をしたいかによって自分にとっていいか悪いかも変わります。

企業で働くにしてもどの規模の企業で働くかによって変わるので転職も1つの手段ですし、今の仕事をしながら業務外の学びの場を自分で探すのも1つです。

最近ではブライダル業界でも様々な方が様々な方法・場所で学びの場を提供していますから、そういった情報収集・行動の温度感を高めていくことも大切になっていくでしょう。

 

プランナーの経験を活かした仕事

最後にもう1つ。「プランナーとして働く」以外で最近相談を受けることも多いホットなテーマについて。

  • プランナーの経験を活かしたい
  • ブライダルには携わりたい
  • できれば土日休み

という希望の現or元プランナーの方って結構いると思うんですよね。業界歴5〜10年くらいの方に特に多いなと感じていますが、社内異動以外で叶えるのは現状だとかなり難しい。

このケースでも業務で身につくスキル以外に、1つでもいいので他スキルを身につけていると、転職にしろ独立にしろ成功確率はグッと高くなるんですよね。でもやはりプランナー業務の延長線上ではその経験を得られにくい。具体的には、マーケ(広告、SNS、ライティングは特に)、広報、デザイン、動画編集、商品企画、事業企画、会計、IT、プログラミングなどのスキルを指します。

例えば、私は元プランナーでInstagramアカウントの運用経験があります。実績はこちらでフォロワー1万人です。ここから毎月10人くらいから問合せ来てます。こんなことが言えると業界内に限らずこの人材需要はめちゃ高いと思うんですよね。別にライティングで記事書いて10万セッションとかでもいいんですけど。

こういったスキルについても学べる機会がほとんどないのは課題と言えば課題ですが、空き時間に自分で頑張れるものでもあるので、早いうちから勉強を始められるかどうかがポイントかなと思います。

 

ブライダル経験者の自己成長の機会についてまとめ

10数年前と比べるとかなりホワイト化してきたとも言えるものの、細分化と専門化が進んだことで、かなり早いうちからキャリアについて考えておかないと気付いた時には出遅れるという点では大変な時代になったなと思います。

働き方は多様化してきていますし、近年は特にフリーランスのウェディングプランナーになる方も増えています。またそれと同時にフリープランナーに式場業務の一部を委託する結婚式場も増えてきていますので、今回の記事でご紹介したような、ウェディングプランナー経験者の業務委託案件での働き方に興味がある方、外部のプランナーに業務依頼を検討している企業の方、ぜひお気軽にお問合せください。

この記事を書いたライター

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