【キャリアと健康の狭間で悩むあなたへ】病気を乗り越え手に入れた「無理をしない」働き方。プランナー歴20年のベテランが選んだ道

もくじ
ウェディングプランナーとして20年以上のキャリアを誇る今野文恵さん。その輝かしい経歴の裏には、病気という大きな転機がありました。会社への貢献と自身の健康との間で葛藤し、一度は業界を離れることも考えた彼女がたどり着いたのは、フリーランス(業務委託)という「無理をしない」働き方。
会社員時代の安定を手放す不安を乗り越え、今は心から楽しみながら、お客様一人ひとりと深く向き合う日々を送っています。
長いキャリアの中で一度立ち止まり、自分にとって本当に大切なものを見つけ、再び自分らしく輝き始めた一人のベテランプランナーの物語から、正社員でもアルバイトでもない、新しい働き方が見えてきます。
雑誌の片隅から始まった20年の軌跡。ベテランプランナーの原点と葛藤
高校時代に雑誌で見た「ブライダルアテンダー」という仕事に憧れたのが全ての始まりでした。美容師免許を取得後、24歳でプランナーに転身。仙台の教会で10年半、その後大手ブライダル会社で約10年と、2つの組織で計20年以上にわたり、数多くの結婚式をプロデュース。常に現場の最前線で走り続けてきた彼女のキャリアと、その中で抱えていた想いに迫ります。
★経歴は?
美容師を経て、地元仙台の結婚式場(10年半)、全国に支店がある大手ブライダル会社(約10年)でプランナーとして勤務後、フリーランスへ転身。
★プランナーになった理由は?
高校生の時に雑誌で見た「ブライダルアテンダー」という、お客様にトータルで関われる仕事に興味を持ったことがきっかけ。
★現在の働き方は?
複数の業務委託を組み合わせ、自身の体調やペースに合わせて活動。無理をせず、お客様と深く向き合うことを大切にしている。
「もう、心と体をすり減らしたくない」病気が教えてくれた、会社員という働き方の限界
順調にキャリアを重ねていた今野さんを襲った突然の病。半年間の休職を経て復帰するも、以前のようには働けない体力的な現実と、会社から求められる成果との間で、彼女の心は揺れ動きます。「会社員としての安定」と「自分自身の健康」。その両天秤の末に、彼女が下した決断とは?
「元気でしょ?」見えない病気と、周囲との埋まらない溝
半年間に及ぶ病気の治療を終え、今野さんは大好きなウェディングの現場へと戻ってきました。しかし、復帰後は、新たな闘いの始まりでもありました。目には見えない、病後の体との静かな闘いです。
「やっぱり、体力が大幅に落ちてしまって…。復帰するのも大変でした。最後の1年半は、体に負担のない部署へ移動させてもらうなど、配慮はしてもらっていたのですが」
プロとして、これまで通り働きたい。その気持ちとは裏腹に、体は正直でした。以前なら「やります!」と即答できていた仕事量も、セーブせざるを得ません。勇気を振り絞って「これ以上は難しいです」と伝えても、見た目には元気そうに見えるため、苦しみはなかなか周囲に届きませんでした。
「だんだん『断る』が通用しなくなってきて。『え、全然元気じゃん』みたいに見られてしまうんです。見た目ではわからないので、『なんで元気なのに、そんなに担当を持てないって言うんだろう』と…。結局、その言動が評価に繋がってしまう。見えない病気だからこそ、軽く見られてしまう辛さがありました。」
会社に貢献したいというプロとしての責任感と、限界を訴える体との間で板挟みになり、彼女の心は静かに、しかし確実にすり減っていきました。
20年の情熱が、踏みにじられた日。上司の一言が退職の引き金に
そんな彼女に、会社は事務職への異動を打診します。もちろん体調を考慮しての提案です。しかし、その面談の場で告げられた男性上司の言葉が、彼女の心を氷のように冷えさせたのでした
「『この年齢で、未経験なのに社内でジョブチェンジできるなんてラッキーじゃない。定年まで事務のおばちゃんとしてのんびり働くって考えたらいい話だと思うよ』と軽く笑いながら言われて驚いてしまったんです。なんだか、女性というだけでキャリアを馬鹿にされているような気さえしました。」
悪気のない一言だったのかもしれません。
しかし今野さんにとって、20年以上にわたり人生を捧げてきたウェディングプランナーという仕事への情熱、お客様と築き上げてきた時間、全てをあまりにも軽く、無価値なものとして扱う言葉でした。
その瞬間、今野さんの心は決まりました。
たとえ会社員という安定したレールを降りることになっても、自分の心と体を、そして何より大切にしてきたプランナーとしての誇りを守れる働き方を、自分の手で探そう…そうして、彼女は退職を決意したのです。
経験を、誰かのために。ベテランプランナーが見据える次のステージ
フリーランスとして自分らしい働き方を手に入れた今野さん。
しかし、彼女の物語はここで終わりません。20年以上の経験と、病気を乗り越えたからこその深い洞察力。それを今後は「誰かの役に立てたい」と考えています。
安定した働き方を確立した彼女が見据える、新たなステージとはどのようなものなのでしょうか。
「断る勇気」が教えてくれた、仕事の本当の価値
フリーランスになって、今野さんが一番大切にしていること。それは「無理をしない」という、自分自身との約束です。
会社員時代は、期待に応えようとどんな仕事も「やります」と引き受け、知らず知らずのうちに自分の首を絞めていたと言います。
そんな彼女を変えたのは、ある人の言葉でした。
「『フリーだからこそ断っていいんだよ』って。フリーだと何でも受けないと仕事が来なくなるって思いがちだけれども、人を選んでいいんだよって言われたんです。病気を経験して、元気じゃないと何もできないと実感したので、自分の体調を整えるためにも、無理はしないと決めました。」
「断る」という選択は、一見ネガティブに聞こえるかもしれません。しかし彼女にとって、それは目の前の一組一組のお客様に深く、誠実に向き合うための、勇気ある選択でした。
件数に追われることなく、心に余裕を持ってお客様に集中できる。その働き方こそが、会社員時代には得られなかった質の高い充実感と、仕事の本当の価値を彼女に教えてくれたのです。
会社という壁の外にあった、彩り豊かな新しい世界
フリーランスという働き方は、今野さんに新しい出会いという、かけがえのない贈り物ももたらしました。Wedding Me Worksの交流会に参加した時の驚きを、彼女はこう振り返ります。
「会社員時代は、どうしても関わる人が限られてしまって。でも交流会に行ったら、初対面なのに皆さんすごくフレンドリーで、本当に話しやすかったんです。こんな世界があったんだ、と。」
交流会をきっかけにWedding Me Worksで、業務委託の仕事の領域を広げ出会ったのは、
会社という一つの組織にいた時には決して交わることのなかった、様々なバックグラウンドを持つプランナーやクリエイターたち。
彼らとの出会いは、刺激的で、彼女の視野を大きく広げました。
「カメラマンさんやヘアメイクさんも、皆さんそれぞれに違う個性や哲学があって、そういう方たちと話すだけでも自分の感性が磨かれるんです。色々な作品を見られるし、自分の知識も増える。それをまたお客様に還元できるのが、本当に嬉しいですね。」
こうした新しい繋がりは、時に思いがけない化学反応を生みます。
「今野さんと一緒に何かやってみたい」。そんな嬉しいオファーが舞い込むことも増え、彼女の世界は今、着実に彩りを増しながら広がり続けているのです。
経験を、誰かのために。ベテランプランナーが見据える、未来の次のステージ
フリーランスとして心穏やかな働き方を手に入れた今野さん。
彼女の物語は、自分自身を取り戻すだけでは終わりません。20年以上の経験と、病を乗り越えたからこその深い洞察力を、今後は「誰かの役に立てたい」—その想いは、彼女を新たなステージへと向かわせています。
「今野さんと仕事がしたい」その声が、新たな扉を開く
意外なことに、今野さんは当初、自身のブランドを立ち上げることは考えていませんでした。しかし、フリーランスとして活動の幅を広げる中で、彼女の周りには新しい風が吹き始めます。
「フリーのカメラマンさんや様々な業界の方と繋がる中で、『今野さん、こういうこと一緒にやってみませんか』と声をかけていただくことが最近増えてきて。自分では何も発信していなかったのに、すごくありがたいです。」
様々な現場で出会ったクリエイターやお客様から直接寄せられる期待の声。それは、彼女が20年以上かけて培ってきた経験と誠実な人柄が、確かに誰かに求められている証でした。
「『この業界を離れなくてよかったな』って、心から思いますね。新しい繋がりから、また自分の世界が広がるんだなっていうのが見えてきて、すごくワクワクしています。」
これまでの道のりは無駄ではなかったという確かな実感。それが今、彼女の背中を押し、次の一歩を踏み出すための大きな原動力になっています。
「あの日の私」を繰り返させない。経験者だからこそ伝えたい、輝き続ける方法
キャリアの継続を諦めかけた自身の経験があるからこそ、今野さんには強い想いがあります。それは、過去の自分と同じように、才能ある人が業界を去っていくのをもう見たくない、という切実な願いです。
「昔の同僚で、結婚を機に現場を離れざるを得なかった優秀なプランナーがいました。本当は続けたいのに…。その当時、今みたいな働き方を知っていたら、彼女の選択肢も違ったんだろうなと思うと、本当にもったいないなって。」
結婚や出産、あるいは病気といったライフイベントを理由に、好きな仕事を諦めてほしくない。
「私みたいに病気をして体力的に難しくなった人でも、ストレスなく自分のペースで輝ける場所があるんだよっていうのを、もっと多くの人に知ってほしいんです。」
フリーランスという働き方は、決して特別な人だけのものではありません。自分の心と体を大切にしながら、大好きなブライダルの世界で輝き続けることはできる。今野さんの言葉には、同じように悩む人たちの背中をそっと押してくれるような、優しさと強さが溢れていました。
キャリアの正解は、一つじゃない。私が見つけた、自分らしい頂きの形
会社員としてキャリアを積むことだけが、成功の形ではない。
今野さんの生き方は、私たちにそう教えてくれます。一度は全てを失いかけたからこそ見つけられた、新しい働き方。それは、誰かと競うのではなく、誰かと手を取り合い、自分らしく輝くという、まったく新しい頂きの形でした。
ブライダル業界への深い愛と、人を想う優しさ。それさえあれば、道はきっと開ける。彼女の穏やかな笑顔が、そう語りかけているようでした。
もし少しでも当てはまるなら、一度Wedding Me Worksの働き方を覗いてみませんか。あなたのキャリアが、もっとあなたらしく輝くためのヒントが見つかるかもしれません。
・キャリアが長くなってきたけど、体力的に限界を感じている方
20年以上第一線で走り続けてきた今野さんだからこそ、言葉には重みがあります。好きな仕事でも、心と体が健やかでなければ、本当の意味で輝くことはできません。。
・病気やライフイベントをきっかけに、働き方を見直したいと思っている方
「このままではいけない」と感じた時が、新しい道を探す最大のチャンスなのかもしれません。今野さんのように、一度立ち止まる勇気が、未来を大きく変えることがあります。
・会社での評価と、自分のやりたいことの間にギャップを感じている方
あなたが大切に積み上げてきたキャリアや情熱は、決して無駄になるものではありません。今の場所が全てではないと知ることが、次の一歩に繋がります。
・これまでの経験を活かして、もっと自由に働いてみたい方
会社という枠の外には、あなたが想像する以上に広い世界と、新しい出会いが待っています。その経験は、場所を変えればもっと誰かの役に立ち、あなた自身を輝かせる力になります。
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